パッチ5.4のリリースを来週に控えているこの週末、皆さま如何お過ごしでしょうか?
ガチクラフターの諸兄は新式商戦への仕込みは万端でしょうか?
番長はスカイスチールもほとんど進めておりません。妖怪武器は駆け込みでコンプしましたが。

前回、パッチ5.3中盤との今回の間にリリースされたのが南方ボズヤ戦線。紅蓮編のエウレカのような特殊フィールドで行われるコンテンツ。ストーリーやロアも含めて楽しめたけど、装備更新を気にせずレベル80スキルでLv71からレベリングできるなど、いろいろおいしい"ついで"があったことで自分的には良かった。
ただ、全体としてはどうだったのだろうか気になる諸兄も多いだろう。

ということで、南方ボズヤ戦線関連のデータ集計も含めて、今回Lodestone国勢調査のデータを更新した。


画面イメージ

ワールド別統計とは、Lodestoneのキャラクター情報を収集・分析して、ワールド毎のプレイヤー動向をいろんな角度で掘り下げるLodestone国勢調査の集大成。前回の調査は5.35リリース直前。そこから2
か月ほど経過している。

アクティブキャラクターの判定方法は前回フリートライアルの条件変更に対応して大幅に見直した。
判定方法の詳細などは前回「Lodestone国勢調査のよくある疑問」という記事にまとめたので参照されたし。

それでは結果をみてみよう。
・アクティブキャラクターは90万、漆黒キャラクターは85万

集計対象のベースとなるアクティブキャラクターの判定基準は以下の通り。
  • 最大レベルが60以上(60ジャストを含まず)
  • 前回(9/22)の調査からレベル、経験値が変動している
  • 前回(9/22)の調査から、ミニオン、マウント所持数が変化している
  • 前回調査では居なかった新規キャラクター
  • マウントの所持が1体以上
  • グランドカンパニーに所属している
  • データ取得時のジョブでジャンピングポーション使用(データ取得時のメイン武器のIL260かつ戦闘ジョブ最大レベルが60もしくは、同IL390で戦闘ジョブ最大レベルが70)キャラを除外
リージョン別漆黒キャラクター数動向


アクティブキャラクター数は前回(97万)から7万減少して約90万
新規キャラクター数は前回の8万から5万増加の約13万
前回非アクティブだったのが今回アクティブになった復帰キャラクター数も前回の15万から6万減少の9万。
前回からアクティブで継続しているキャラクター数は73万から4万減少の約69万
漆黒開始は前回の89万から4万減少して85万

全体としてはアクティブキャラクター数はわずかに減少といったところ。
フリートライアル基準をLv60より上のキャラクターに見直した影響で、フリートライアルではない新規キャラクターもカウントされにくくなったのに前回より5万増の13万になっている。
レベル60より上でこれなら実際のゲーム内での印象はもっと新規が多いだろう。
(実際、見た目にはフリートライアルと製品版購入ユーザーの区別はつかないし)

ただ復帰キャラクターや継続キャラクターは減っている。
パッチ後半はそこまで新コンテンツがあるわけではないので致し方なしか。
話題やキャンペーンで上下する新規や復帰と違い、継続キャラクター数の減少は数は小さくても今後の動向を見る上で重要になる。前回はアクティブキャラクター判定基準を見直したことで全体の数字は125万から97万と大きく下がったが、継続キャラクターは増加していたのである意味安心できたが、継続キャラクターの減少が一時的なものなのかトレンドになるのかは今後注目していきたい。


・ワールド別の人口動態

ワールド別の人口動態も見てみよう。

人口動態





表は増減の大きい順にソートしている。今回もGoogleのスプレッドシート版にシートを追加する形で公開しているので、気になる人はいろんな切り口で見て欲しい。

最近はワールド人口平準化施策の効果もあってワールド別のアクティブキャラクター数の増減もそこまで予想外のことはおきないのだけど、今回はどうしたBalmung?

元々人口が多かっただけに、何かのきっかけで復帰者が増えたかと増加数の構成をみると新規が圧倒的に多い。

9月8日のワールド人口平準化施策での混雑ワールド指定でAtherとParimalの主だったサーバーが軒並み混雑指定されて新規がCrystalに流れ込んだであろうことは想像できるが、優遇指定された他のCrystalデータセンターのワールドを余所にそこまでBalmungに集中するものなのか?

北米事情に明るい諸兄がいたらぜひ考察を聞かせていただきたい。
それ以外はまぁ、普通の傾向といったところ。

・南方ボズヤ戦線の参加状況
南方ボズヤ戦線は、レベル71以上のレベリングにも使えるし、以前に大盤振る舞いしたレジスタスウエポンの強化コンテンツもありわりと間口が広めのコンテンツと言える。
が、専用レベルをカンストした後はあまりやることが無い。攻城戦周回や一騎打ちなどの人気コンテンツには抽選が絡むなど通い続けようという人のモチベーションがイマイチ上がらない問題もある。

人によって評価が分かれるこのコンテンツ。面白いかつまらないかは個人個人の感想なので正解はないが、何をもって成功と定義するかは開発運営側が何を狙って作ったか次第だし、プレイヤーがそれを知ることはできない。
ただ、数字としてデータは出せるので個々人の感想と合わせて南方ボズヤ戦線というコンテンツはどうだったのか考える一助にはなるだろう。エウレカで言えばまたアネモス編が終わったくらいだからね。

南方ボズヤ戦線


南方のボズヤ戦線の進捗はキャラクター情報のレジスタンスランクから分類した。
レジスタンスランクが0のままのキャラクターはコンテンツ未開放。
レジスタンスランクによるマップ開放に沿って下Map,中Map,上Map。
攻城戦ができるレジスタンスランク10からカンスト手前までが攻城戦
現状のレスタンスランクのカンストであるランク15のキャラクターとそれぞれ集計した。

アクティブキャラクターとの比率はコンテンツ解放、攻城戦挑戦可能(カンスト含む)、レベルキャップのキャラクターとの比率をピックアップしている。

報酬のミニオン、マウントはボズヤクラスター交換、ロックボックス抽選、攻城戦の宝箱抽選と入手手段が異なっているという点でピックアップしてみた。
どれもマーケット売り可能なので所持キャラクターが必ずしも自力でゲットしたわけではないが、排出量ひいてはキャラクターの活動状況の目安になるだろう。

コンテンツの開放比で言うと日本でアクティブキャラクターの50%。NA,EUで40%ほど。これが多いか少ないかは昨年調査したエウレカの開放率を比べてみるといいだろう
禁断の地エウレカ進捗状況

本来、禁断の地エウレカと比較するならば最初のリリースであるアネモス編の時点の情報と比較するべきだが、エレメンタルレベルがLodestoneのキャラクター情報から取れるようになったのはアネモス編実装からずいぶん後になってからなのである程度テコ入れがあった後の数字だと考えてもらいたい。

ここでのエウレカのコンテンツ解放比の方が少し高いが、ピューロス編、パゴス編とある程度コンテンツが揃ってテコ入れも入った後の数字であることを考えると、南方ボズヤ戦線の開放比はかなり健闘している。アネモス編実装当初のデータは無いがおそらくこれよりだいぶ低いと思われるので、南方ボズヤ戦線はエウレカのピューロス編実装後くらいのレベルからスタートできたと考えていいだろう。
そういえばボズヤアクションの元になっているロゴスアクションもピューロス編からだった。

禁断の地エウレカの人気コンテンツだったバルデシオン・アーセナルに相当するエンドコンテンツはパッチ4.45でグンヒルドディルーブラムが実装予定になっている。

リージョン別にみてみよう。南方ボズヤ戦線に限らず、JPのプレイヤーはとりあえずコンテンツはやってみるし、レベルキャップがあればそこまで育てようという人が多いのに対してNA.EUのプレイヤーはやらない人はやらないとはっきり分かれる傾向がある。
野良でもある程度人数が必要なバルデシオンアーセナルやグンヒルドディルーブラムのようなコンテンツだとパーティの組み易さにも影響してくるだろう。

コンテンツもフィールドコンテンツであるボズヤクラスターやロックボックスで取れる労働14号やガブリエルαはJPの半分強くらいは取得しているが、攻城戦周回が必要な魔導ヘルダイバー追従型の取得数ではJPを大きく下回るので、JPほど攻城戦周回する人は少ないようだ。


南方ボズヤ戦線の人気コンテンツと言えば一騎打ち。
前提クリティカルエンゲージメントの成績により抽選になるが慣れてくると抽選対象者が多く挑戦するにも運が絡む。運よく選ばれても挑戦機会が少ない緊張でミスも多くなる。

挑戦の機会、すなわち場数を踏む機会を制限することによる難易度設定は、零式や絶とはまた違った難しかさがある。

一騎打ち達成の情報はミニオンやマウントがあるわけではないのでLodestoneに公開されている情報からは取得できず、アチーブメント情報を使う必要がある。

今回、Lodestone国勢調査のデータ収集と合わせてアチーブメント情報の更新も行った

南方ボズヤ戦線アチーブメント

これはアチーブメント公開キャラクターの中で南方ボズヤ戦線に関連するアチーブメントをどのくらいのキャラクターが取得しているかを調査したものである。
上の表は参考情報として、アクティブキャラクターの中でアチーブメント情報を公開しているキャラクターとその比率、南方ボズヤ戦線で一番取得が容易なスカーミッシュ10回クリアアチーブメント取得者をボズヤ参戦キャラクターと見做したボズヤ参戦数とアチーブメント公開キャラクター数に対する比を掲載している。

下の情報はリージョン別に南方ボズヤ戦線に関連した各アチーブメントの取得数と、それをボズヤ参戦キャラクター数やアチーブメント公開キャラクター数に対する比率を示している。

まず、アチーブメント情報公開キャラクター数がアクティブキャラクターに対してどのリージョンも15%強と同じような水準になっている。8月4日のLodestone国勢調査の時に調べた時は13%ほどだった。これはアチーブメント公開キャラクターが増えたというよりはアクティブキャラクターの判定水準が厳しくなったことで、アチーブメントを自主的に公開しているような活動的キャラクターの割合が結果的に大きくでているものだろう。

アチーブメント公開キャラクターの中でボズヤに参戦しているキャラクターはJPが70%弱,NA.EUが50%強とレジスタンスランク基準でしらべた50%や40%と比べて高くなっている。

各アチーブメントを見てみよう。まず取得者数として多いのがロストシャードの研究者:ランク4である。JPでボズヤ参戦者の40%弱。全体で見ても27%のキャラクターが取得している。
これは報酬アイテムがLv71以上でも使える経験値+10%ブーストのイヤリングになっていることがほぼ主要因だろう。ボズヤ・マタマタまとめ狩りPTをすれば比較的簡単に取得できる。

ただ、NA,EUはボズヤ参戦比がJPとそれほど大きく離れていない割にボズヤンイヤリングの取得者数は少ない。野良パーティでの効率狩りという点ではJPほど環境が良くないということであろう。

一騎打ちの達成はボズヤ参戦比でJPでガブリエル4%、サルトヴァール3%、ライアン2.6%ほどで、3つ達成は2.4%となっている。
NA.EUではJPの半分から1/3ほどで全体からみてもかなり少数だ。
ただ、高難易度でも比較的入手容易なボズヤイヤリングでの比率ほど差がつかなかったのはNA,EUでは挑戦者が少ない分一騎打ちの抽選に選ばれる確率は高く、ヤル気のあるプレイヤーにとってはJPで抽選落ちの連鎖にハマるよりは取得し易いのかもしれない。


・妖怪ウォッチコラボの妖怪武器取得
もうすぐ終了する妖怪ウォッチコラボ。今回、紅蓮、漆黒追加ジョブの妖怪武器が追加され、取得条件も大幅に緩和された。

結果、最終的にどのくらいの人が妖怪とともだちになれたか妖怪ウォッチのコンプリートアチーブメントの取得数を初回を含めた過去2回の再演の状況と合わせて見てみよう。

妖怪ウォッチ

妖怪ウォッチコラボは2016の初回から2017年、2020年に再演されている。アチーブメントの取得日付から、各年での累計取得者数を計算した。
なお、現在過去に妖怪ミニオンをコンプしたが現在アクティブでないキャラクターは除外されている。

まず目立つのはアチーブメント公開キャラクター中の妖怪ミニオン13種コンプの割合の高さだろう。コラボインベントでこの参加率は多い。
今回の追加ミニオンを含めた17種コンプだと数字は下がっている。ミニオンの取得は簡単なので、これが本当の意味での今回の参加割合ということで、13種コンプしていながら17種コンプしていないのは過去にコンプリートしたけど今回は見送ったという人ではないかと思われる。

妖怪ミニオンは以前も比較的取得は簡単だったが、妖怪武器は過去のコラボイベントでは妖怪武器取得数が増えるにしたがって交換する妖怪レジェンドメダルの要求数が上がり、最後の武器まで取得するのは相当大変だったが、今回でその制限はなくなり妖怪武器が取得し易くなった。
このことは数字にもよく表れている。


・レイドコンテンツの攻略状況比較
今回のLodestone国勢調査の段階でアチーブメント情報も更新したので昨年のアチーブメンチ統計以来やってなかったレイドコンテンツの攻略アチーブメントの日数進捗比較をやってみよう。

詳細な説明は長くなるので上記の記事の説明を参照してもらうとして、簡単に言うとアチーブメント情報にある達成日付を元に、各レイドコンテンツの達成率上位1位,10位,20位・・・のキャラクターがリリース後何日で達成しているかを比較したものである。

とりあえず更新した表をみてみよう。
レイド踏破日数

ここで集計しているのはアクティブキャラクターではなく、休止中も含めた全アチーブメント達成者。
参考までにその達成者の中で現在アクティブなキャラクターの比率も出している。

ここでは単純に集計した数字を出していて、各レイドコンテンツ実装当時の状況を考慮した補正はいれていない。例えば大迷宮バハムート邂逅編は1位(アチーブメント公開者の中で最も早い)が42.2日かかっている。現在の感覚だと大分長いと思うが、当時は新生リリース当初から実装されていたので、レベリングやメインストーリークリア装備集めも含めた期間であり、かつクロスワールドパーティ募集もなく、コンテンツ突入場所であるワインポートでシャウトで人を集めていたような環境だった。
ギミックこそ、今の絶の方が高難易度なものになっているが、装備面で言えばレイドコンテンツ攻略に耐える制作装備はなく、週制限トークンとレイド装備のドロップで装備更新を行わないと必要DPSに届かない(つまり初週の装備ではほぼクリアが出来ない)ような難易度に調整されていた。
しかもサーバーや回線の最適化もまだ未熟でサーバーとの通信のラグは今以上に大きかった。

レイドコンテンツの公開タイミングや攻略に使える制作装備群(いわゆる新式装備)が現在のような形になったのがパッチ3.2の機工城アレキサンダー律動編。そこから必要素材や難易度のターゲットを現在の水準に設定したパッチ3.4の機工城アレキサンダー天動編あたりになって、やっと今のレイドコンテンツと比較できる土俵に乗ったと言えるだろう。

大迷宮バハムートや機工城アレキサンダー実装当時の事情を勘案しながら今回希望の園エデンも含めた実装当時の難易度比較をするなら、だいたい上位から100位(100番目)くらいの攻略日数を基準にすると

A起動>A律動>B邂逅>B侵攻>B真成>A天動>Oアルファ>Oシグマ≧Oデルタ>E共鳴>E覚醒

といったところだろうか。
先にも言った通り、単純なコンテンツの難易度ではなく、新式装備の作成難易度やクロスワールドパーティ募集の有無などのその当時の環境も含んでいるデータであることに留意してほしい。

NAやEUのデータも出しておこう。EUは特にEUの物理データセンターが設置される前は物理的にはNAにサーバーがあって通信のラグもかなりあるハードな環境だった。

レイド踏破日数NA

レイド踏破日数EU

英語版の解説まではちょっと難しいので、日本語の分かるNA.EUプレイヤーの諸兄は昨年のアチーブメント統計(英語版)と上記の解説を参考に翻訳や解説をお願いしたい。



今回は以上だ。
南方ボズヤ戦線のプレイヤー動向の分析のために久々にアチーブメント統計の更新まで行った。
このタイミングを逃すと書く時期を逸するネタが多かったので結果かなりの記事ボリュームになってしまったが次回はいつもの感じに戻ると思う。多分。