前回のLodestone国勢調査から3か月。その間デジタルファンフェスや14時間生放送があり次期拡張「暁月のフィナーレ」の新情報も発表された。新プレイヤーキャラクターのヴィエラ男性のキャラメイクもできるベンチマークソフトも公開され、いよいよ盛り上がってきた。


とは言え発売の11月23日まであと4か月ほどあるこの時期、プレイヤー諸兄は如何お過ごしであろうか。大手ゲームニュースサイトも取り上げているようにStream版の同時接続数が漆黒リリース直後のピークを越えて連日更新していたり、Windows版のダウンロード販売が一時品切れ状態になるなどここに来てプレイヤー数が伸びているということで話題になっている。
steamchart

特にここ最近の急激な伸びは英語圏の大物配信者の影響と言われている。日本からはわかりにくい海外ならではの盛り上がりのようだ。

さて、漆黒編最後の大型パッチである5.5が4月にリリースされ、もう5.55.5.57と2回もマイナーパッチを重ねてストーリーも暁月のフィナーレに向けて大いに盛り上がっているこのタイミングでLodestone国勢調査のワールド統計を更新した。



画面イメージ

ワールド別統計とは、Lodestoneのキャラクター情報を収集・分析して、ワールド毎のプレイヤー動向をいろんな角度で掘り下げるLodestone国勢調査の集大成。前回はパッチ5.5更新直前の4月11日。メインストーリーの更新やYoRHa: Dark Apocalypseの最終章。南方ボズヤ戦線の新フィールドのザトゥノル高原など多くのコンテンツが追加された。

アクティブキャラクターの判定は以前と同様フリートライアルを除外するためにほぼ紅蓮以降のキャラになっている。判定方法の詳細などは以前「Lodestone国勢調査のよくある疑問」という記事にまとめたので参照されたし。

それでは結果をみてみよう。
・アクティブキャラクターは120万、漆黒キャラクターは113万

集計対象のベースとなるアクティブキャラクターの判定基準は以下の通り。
  • 最大レベルが60以上(60ジャストを含まず)
  • 前回(4/11)の調査からレベル、経験値が変動している
  • 前回の調査から、ミニオン、マウント所持数が変化している
  • 前回調査では居なかった新規キャラクター
  • マウントの所持が1体以上
  • グランドカンパニーに所属している
  • データ取得時のジョブでジャンピングポーション使用(データ取得時のメイン武器のIL260かつ戦闘ジョブ最大レベルが60もしくは、同IL390で戦闘ジョブ最大レベルが70)キャラを除外
リージョン別漆黒キャラクター数動向



アクティブキャラクター数は前回(95万)から25万増の約120万
新規キャラクター数は前回の12万から約9万増加の21万弱
前回非アクティブだったのが今回アクティブになった復帰キャラクター数も前回の14万から9万増加の23万。
前回からアクティブで継続しているキャラクター数は69万から7万増加の約76万
漆黒開始は前回の90万から23万増加して113万

過去最高だった漆黒リリース後の2019年10月調査の118万を超えてきた。しかもこの時の調査はフリートライアルがレベル35までの時代。フリートライアル拡張でレベル60以下をばっさり切った後の調査で初の100万越えだけでなく、数字の上でも記録を塗り替えてしまったことには驚いた。

25万増の内訳をみても日本が5.5万、北米が14万、欧州が5.5万と北米の伸びが大きい。元のキャラクター数で考えると欧州の伸びも相当なものだ。

漆黒のストーリーの区切りであるパッチ5.3まで進めているキャラクターとなると数は落ちるがそれでも70万もいる。
※ストーリーの進捗をミニオンで確認できるのはパッチ5.3までなのでどのくらいの人がパッチ5.5のメインストーリークリアまでしているかは分からない。

次期拡張パッケージの早期予約特典であるマメット・パロムを所持しているキャラクターは42万。
アクティブ120万に対して多いか少ないかでいえばどうだろう。
前回の2019年7月2日正式リリースの漆黒のヴィランズの調査で同じく早期予約特典の「ベイビーグレムリン」の取得キャラクター数を見てみたが、予約開始が2019年3月だったので2019年2月の調査では取得キャラクターが無く、リリース直前の2019年6月13日のデータではアクティブキャラクター101万に対して約48万だった。

発売は3か月も先だし、みんなが予約特典のイヤリングを付けてサブジョブのレベリングを頑張ろうという人ではないので発売日が近くなってくればそのうち伸びるであろう。



・ワールド別の人口動態

ワールド別の人口動態も見てみよう。

人口動態



表は増減の大きい順にソートしている。今回もGoogleのスプレッドシート版にシートを追加する形で公開しているので、気になる人はいろんな切り口で見て欲しい。

全体が大きく増えているので全ワールド増減でプラスになっている。NAはほとんどのワールドで5000~6000の増化。アクティブキャラクター数、レベル80キャラクター数を見ても平均化施策は上手く回っている様子。
ワールド数が少ないEUデータセンターのワールドと比較してもNAは1ワールド当たりの伸びが大きいので本当にNAで伸びているということだろう。

EUはChaos,Lightともに同じように伸びている。漆黒前に新ワールドが追加されたEUはアクティブキャラクター数、Lv80キャラクター数はNAと比較するとまだ余裕があるように見える。

JPは全ワールドプラスにはなっているが、優遇指定のワールド以外はそこまで伸びているわけではないので優遇指定以外のワールドではプレイヤー数が増えているというニュースを聞いても体感しにくいかもしれない。

オセアニアデータセンターの新設が発表されたためか、TonberryやTyphon,Kujataが優遇指定がほぼ無いにもかかわらず上位にきている。
オセアニアデータセンターのワールドは完全新設が既存ワールドのリグループがあるかはまだ発表されていない。前回、北米、欧州データセンターでリグループが行われた時は、2019年2月28日に発表され、最初の欧州は4月2日、北米は4月23日に行われたので、実施の1、2か月前の発表になるかもしれない。
ワールドリグループとなると少なからずユーザコミュニティに混乱をもたらすことになる。
FF14のデータセンターとワールドの変遷は以前にLodestoneにまとめているので今後も注視していきたい。


・希望の園エデン再生編零式踏破状況

毎回出している零式踏破状況だが、最後にリリースされた希望の園エデン再生編は昨年12月7日のリリースでもう半年以上前だ。新しいネタは無いと思うが記録としてクリア報酬のマウントをベースにした統計を更新したので見てみよう。

レイド踏破者数

新しいネタは無いと言いつつ、E再生編零式の報酬マウント「エデン」の所持キャラクター数で1位になったのはTonberryだ。アクティブキャラクター数の多さが主な要因だろう。ノーマル編の報酬マメット「ガイア」の所持キャラクター数との比で言うとChocoboの45%が1位になってくる。

キャラクター数の多さで言えば北米AetherDCのGilgameshワールドが4位に入っている。
パッチ5.57で再生編零式に超える力が付くようになったのでマウント・エデン取得者は今後も増えるだろう。


・南方ボズヤ戦線の参加状況
パッチ5.5でザトゥノル平原が追加され、セイブ・ザ・クイーンの最終章を迎えた。
一騎打ち含め、セイブ・ザ・クイーン関連のアチーブメントも増えたのでその取得状況を見てみよう。

南方ボズヤ戦線

まずは全体の進捗を見てみる。
JPではアクティブキャラクターの約55%がレジスタンスランクが1以上、つまり南方ボズヤ戦線のコンテンツを解放している。NAでは45%,EUでは42%になる。
レジスタンスランクのレベルキャップ、つまりクリアかクリア目前まで行っているキャラクターはJPで26%、NAで15%、EUで18%になる。

レジスタンスランクで見るとJPは参加者の64%がザトゥノル高原まで行けるレベルなのに足してNAやEUは50%近くがまだ南方ボズヤ戦線止まりになっている。
総じてJPの方がセイブ・ザ・クィーンのコンテンツを遊んでいると言える。

高難易度コンテンツのマウント報酬で見ると、5.45で追加された48人レイドのグンヒルドデュルーブラム零式のアチーブメント報酬のマウント「ケルベロス」所持者より、5.55で追加された個人でコツコツ戦果記録帖をコンプリートしてもらえるマウント「イクリール」の取得者の方が多かった。
ランダムドロップの戦果記録のコンプリートはなかなか難しいと聞いていたが。

セイブ・ザ・クィーン関連のアチーブメントも見てみよう。
南方ボズヤ戦線アチーブメント

アチーブメント所得者数での集計は、アチーブメントを公開しているキャラクターに限定されるので、まずは全体としてどれだけのキャラクターがアチーブメントを公開しているのかを見てみる。

アクティブキャラクターの内、アチーブメントを公開しているのが約14.5%。
アチーブメントを公開しているキャラクターでさらにボズヤを開放している(レジスタンスランクが1以上)なのが80%となっている。アチーブメント公開者に限定しなければボズヤ開放率は54%なのでアチーブメントを公開しているようなキャラクターの方がコンテンツ参加に積極的な傾向がある。
以下の取得者の数字や取得率はこの数字が基になる。

まずストーリーの進捗を測れるグンヒルドデュルーブラムのノーマルを攻略したキャラクターが65%。旗艦ダル・リアータを攻略したキャラクターが43%になっている。
南方ボズヤの一騎打ちコンプリートが3.21%。ザトゥノル高原の一騎打ちコンプリートが1.7%。両方コンプリートが1.64%だ。かなりレアになっている。

グンヒルドデュルーブラム零式の踏破率はアチーブメント基準で7.34%。このアチーブメントには確定で報酬マウント「ケルベロス」が取得できるので、その所持数からアクティブキャラクター全体からの割合で見ると2.51%になる。
つまり、先の一騎打ちの達成率も、アクティブキャラクター全体で見るとさらに半分以下くらいになると見ていいだろう。

戦果記録帖のアチーブメントは、南方ボズヤ戦線、グンヒルドデュルーブラム、ザトゥノル高原の3つになるが、グンヒルドデュルーブラムは周回していればその内揃うのか48%がコンプリートしている。
ザトゥノル高原が9.21%に対して大分前から開放されている南方ボズヤ戦線が11%となって、かなりドロップが渋かったことが想像できる。

前回はアチーブメントの種類が少なかったのでNA.EUを同じ表でやったが、今回は多かったのでNA,EUの表は別にした。

南方ボズヤ戦線アチーブメントNA
南方ボズヤ戦線アチーブメントEU


・アチーブメントからみるキャラクター活動状況
アクティブキャラクター統計は、途中フリートライアル拡張などで集計基準を変えたのでキャラクター人口全体の増減を見るのは少々辛い。
そういう時はSteamのチャートが参考になるが、あくまでSteamのプラットフォームで遊んでいるユーザー限定になる。
そこでアチーブメント公開キャラクター限定ではあるが、各四半期でアチーブメントがあったかどうかでその時期に活動していたかどうかを判断してグラフにしてみた。

アチーブメント活動動態


  • 新規はその時期に最初のアチーブメントが記録されたキャラクター数
  • 最終はその時期より後のアチーブメントが確認できなかったキャラクター数
  • 継続はその時期にアチーブメントが確認できたキャラクターから新規、最終を除いたもの。ただし、その時期内で同じキャラクターが新規・最終にカウントされている場合は継続から2重に引かれてしまので+1をしている。
  •  2021Q2は2021年7月にアチーブメントがあれば継続,なければ最終の判定になる。
  • レガシーキャラクターは、新生後にログインしないとLodestoneにデータが作られないので旧FF14期間中での最終アチーブメントは確認できない。
こちらでも紅蓮、漆黒で着実に活動キャラクターが増えているのが分かる。
通常は拡張発売前後でピークを迎えてから徐々に落ちていき、次の拡張の発表からジリジリ上がるというサイクルになるのだが、2020年Q3で漆黒リリースの2019Q3に匹敵するほど伸びている。
これは2020年8月にリリースしたパッチ5.3の漆黒編完結のストーリーの評判の高さで休止プレイヤーの復帰があったのではないかと推察される。
そして最新の2021年Q2でも同じレベルになっている。

Lodestoneのアチーブメント情報はデフォルト非公開なので、冒頭でも触れた直近の新規プレイヤーの増化がすぐに反映されるようなデータではない。
それゆえに、継続してプレイしているプレイヤーの動態が読み取れるデータになっていると思う。

Lodestoneのアチーブメント情報を公開するメリットとして、当方が作成した「ジョナサスレポート」で自キャラクターの冒険の軌跡が可視化できるツールが利用できることを挙げたい。
fig1

パッチ5.57までの最新アチーブメント情報や今回のLodesotne国勢調査の統計情報も反映させたので今回初めて知ったという人も以前やったことがある人もまた試してみてほしい。

次のLodestone国勢調査は、暁月のフィナーレリリースの直前くらいのタイミングで更新したいと考えている。