パッチ6.2のリリースからもうすぐ2か月。パッチ6.25のリリースを来週に控えた今日この頃、如何お過ごしだろうか。番長の無人島は開拓もひと段落し牧場に放したモンスターやミニオンを眺めながらスローライフとは何かを考えている。
パッチ6.25ではヴァリアントダンジョン、アナザーダンジョンという新たなバトルコンテンツが来るという。IDでは気持ちよくヒャッハーできる戦士がこの新しい4人用コンテンツで活躍できるのか…今から楽しみである。

先日14時間生放送で来年のファンフェス開催が発表された。新生10周年を迎える来年の夏はFF16発売やE3を始めゲーム系のイベントが多い時期なので10周年のリアルイベント開催は難しんじゃないかな、と日記に書いたけど「11周年がくるまでは10周年だ!」とファンフェスとアニバーサリーを兼ねてきた。記念の日ということに拘らなければなるほど合理的だな。そう思いつつオンラインではアニバーサリーに合わせて何かやるだろうな・・・と期待している。

先の日記にこれまでのファンフェスでの拡張発表から発売までの日程とこの先に見えているイベントの日程予想を記載したが、確定したファンフェスの日程を加えて予想を一歩進めてみよう。


拡張 初発表 リリース 日数
蒼天(3.0) 2014/10/17 2015/06/19 8ヶ月
紅蓮(4.0) 2016/10/14 2017/06/15 8ヶ月
漆黒(5.0) 2018/11/15 2019/06/27 7.5ヶ月
暁月(6.0) 2021/02/06 2021/12/02 10か月
??(7.0) 2023/07/28 2024/4~6? 8~10か月


2022年━━━━━
8月23日 パッチ6.2 リリース予定
10月8日 14時間生放送
11月頃 北米DC拡張第1弾
12月17日-18日 オケコンVol.3

2023年━━━━━
1月? パッチ6.3リリース予想

春~夏 北米DC拡張第2弾

5月? パッチ6.4リリース予想

夏 欧州DC拡張第2弾
夏? FF16リリース予定

7月28,29日 北米ファンフェス
8月27日 FF14新生10周年

10月? パッチ6.5リリース予想
10月21,22日 欧州ファンフェス

2024年━━━━━
初頭 日本ファンフェス
4月~6月 パッチ7.0リリース予想

9月30日 旧FF14サービス開始14周年


うん。旧から数えて14周年の旧生祭が見えて来たと言いたいだけなのだ。

ということでパッチ6.2リリースから2か月。6.25リリース直前のプレイヤー動向を調査するべくLodestone国勢調査の更新を行った。


画面イメージ

ワールド別統計とは、Lodestoneのキャラクター情報を収集・分析して、ワールド毎のプレイヤー動向をいろんな角度で掘り下げるLodestone国勢調査の集大成。前回の更新は8月20日。そこから約2か月弱くらいでの変化を反映している。

アクティブキャラクターの判定などの詳細などは「Lodestone国勢調査のよくある疑問」という記事にまとめてあるので参照されたし。

・アクティブキャラクターは145万、暁月キャラクターは111万

集計対象のベースとなるアクティブキャラクターの判定基準は以下の通り。
  • 最大レベルが60以上(60ジャストを含まず)  OR ジョブがフリートライアルで解放できないジョブ OR FC所属
  • 前回(8/20)の調査からHP,レベル、経験値が変動している
  • 前回の調査から、ミニオン、マウント所持数が変化している
  • 前回調査では居なかった新規キャラクター
  • マウントの所持が1体以上
  • データ取得時のジョブでジャンピングポーション使用(データ取得時のメイン武器のIL260かつ戦闘ジョブ最大レベルが60、同IL390と最大レベルが70、IL530と最大レベルが80)キャラを除外

リージョン別暁月キャラクター数動向


アクティブキャラクター数は前回(131万)から14万増化の約145万
新規キャラクター数は前回の14万から約3万減少の約11万
前回非アクティブだったのが今回アクティブになった復帰キャラクター数は前回の30万から15万増化の45万
前回からアクティブで継続しているキャラクター数は87万から2万増化の約89万
暁月開始は111万(12万増)。暁月レベルキャップ到達は88万(11万増)。暁月クリアは76万(10万増)

アクティブキャラクター数前回から伸びているが新規は前回とほぼ同程度。
前回も今回も調査間隔が2か月弱と短めで新規は少なめだが復帰プレイヤーが全体の数字を押し上げた。

継続キャラクター数はほぼ横ばいなので底上げ感はないが、暁月リリース後のピークからの減少傾向は一旦底を打った感じだろうか。

地域別にみると、どの地域も同じように伸びているがオセアニアだけは前回とほぼ変わらない水準。1データセンターのアクティブキャラクター数が北米の1ワールド分くらいしかない状態だ。
ワールドの人口を増やすというのは一朝一夕ではできないがプレイ人口が少ないことによるプレイ環境の悪化はオセアニア圏に住んでいるプレイヤーもJPを選ばざるを得なくなる悪循環になるのでなんとか頑張ってほしいところ。
究極的にはデータセンタートラベルのリージョン制限を緩和してJPとオセアニアが行き来できるようになるとハウジングの土地が欲しいオセアニアのバトルコンテンツ好きなプレイヤーもホームワールドを変更するインセンティブになると考えられる。
仕様上はできるけど止めている状況のようなので北米データセンター拡張後、状況が落ち着いた時期でなお状況が変わらないようであればあり得る選択肢かな、と。


・ワールド別の人口動態
ワールド別の人口動態も見てみよう。

人口動態



表は増減の大きい順にソートしている。今回もGoogleのスプレッドシート版にシートを追加する形で公開しているので、気になる人はいろんな切り口で見て欲しい。

今回はマイナスがない全体的にプラス傾向なのだが、特にCrystalデータセンター配下のワールドの人口増加傾向が強い。優遇指定などがない状態でこれである。
その中でも増減数や新規の数の多さで1位になったのがCoeurl(クアール)。
CrystalDCの中でRPサーバーとして人気の高いBalmungMateusを抑えての1位。

何か理由があるのだろうがさっぱりわからない。北米のプレイヤー文化に詳しい人がいたら教えてほしい。

増減では欧州の新設ワールドが上位に来ている。ただまだアクティブプレイヤー人口は少ないので伸びている時期にしっかり定着できるように期待したい。
代わりにEUの既存ワールドは下位になっている。これも新規誘導施策上仕方のないことだろう。


JPはNAやEUよりも上がる時下がる時の振れ幅がすくないので全体が増加傾向の時は増減で毎回下の方になってしまうが、その中でもManaDCのワールドが上位に来ている。
顕著に新規や転入超過に差がついているわけではないが地味な差を積み上げてこうなっている感じだ。

全体の方でも触れているがオセアニアのMateriaDC配下のワールドは全体的に振るわないが個別で見るとさらに格差が見える。最下位のZurvanはアクティブで2000、カンストキャラで1000という規模。

旧FF14自体のワールド統合前のRabanastreとかそのくらいだったかもしれない。
当時のたまり場だったウルダハに屯しているとだいたいいつも居る人の名前を憶えてしまう規模感。
ハウジングの土地だって表と拡張区あわせて60件が24区×5エリアで1ワールド7200戸あるのでかなり空いているんだろうな・・・と。


ワールド別万魔殿パンデモニウム煉獄編踏破状況
8月23日のパッチ6.2から1週間後の8月30日に万魔殿パンデモニウムの第2弾煉獄編の零式が開放された。本日でまだ7週目だろうか。初週攻略できた固定パーティでも報酬のマウントは全員には行きわたらない時期だ。

公開キャラクターデータ基準の調査では報酬マウントの所持ベースでの集計しかできないがそのくらいの早期データであることをご留意いただきたい。
レイド踏破者数


表はパンデモニウム煉獄編零式のクリア報酬のマウント「炎霊獣」所持キャラクターの多い順に並べている。アクティブキャラクター数の少ないJPは不利なのだが、総じてJPが上位に来るほどJPワールドの方がレイドコンテンツを遊んでいる人が多いと言える。

煉獄編零式踏破数の1位はManaDCのChocoboだ。高難易度コンテンツの早期攻略では最近はAsuraが上位にくることも多かったが今回は1位を守った。
Asuraが僅差で2位。3位のTitanもそんなに離れていない。

かつては早期攻略と言えばChocoboが2位以下に2倍近い差をつけることも多かったがワールド間テレポやデータセンタートラベルの実装でそこまで極端な環境差は無くなってきている。

ElementalDCのTonberryが4位に付けている。東南アジアやオセアニア圏の英語話者プレイヤーが集まり易いワールドでアクティブキャラクター人口が多いということもあるが、煉獄編ノーマルクリア者の中での零式踏破者を示すS/N比でも他のJPワールドとほぼ同じだ。

全体として上位のMana勢につづいてGaiaDCのBahamut,北米で古くからレイドが盛んなAetherのGilgameshが続く。
日本データセンターのワールドリグループで各DCから再編されたMeteorDCのワールドは全体的に奮っていない。データセンタートラベルがあるのでパーティ募集環境の良いDCに行って攻略しても本調査ではホームワールド基準でカウントされるのだが、再編組のワールドになって環境を変えざるを得なくなった人はどうせならよい良い環境に・・・とレイドが盛んなDCに移るハードルが低くなるのであろうか。

以前のワールドリグループ後の調査ではリグループ後にDC跨ぎのホームワールド変更をする人は全体のアクティブキャラクター数からすると全体に影響のある数ではなかったが、特定のプレイヤー層に限定すればこうした傾向は起こるのかもしれない。

日本DCワールドリグループとデータセンタートラベルに関する巷での言説について
ワールドリグループの話で言えば以前このLodestone国勢調査の数字を出して「(Meteorは)各DCのアクティブ比での零式クリア率下位から選ばれました!って感じで納得できる」なんてコメントを5chから引っ張っていたまとめブログがあり、そこで前回8月20日に公開したLodestone国勢調査のデータが引用されていた。

MeteorDCのワールドがレイドのクリア率で下位になっている、という点はデータから読み取れる事実だけど、これはあくまでワールドリグループ後のデータであってワールドリグループの構成を考えている時点のものではない。
なのでこのデータだけではMeteorDCは各DCの零式クリア率下位のワールドから選ばれたというロジックは成り立たない。

もちろん、スクエニはリアルタイムでもっと細かいデータを持っているのでLodestone国勢調査のデータを見て決めるなんてことはないのだが、参考までに今年1月3日に発表した調査をベースにしたワールドリグループ再編シミュレーションの数字を見てみよう。

これは2022年1月4日に日本データセンターのリグループが発表された翌日に書いた日記「日本DC再編を過去のデータセンターの変遷から考える」で発表したものだ。

ワールドリグループシミュレーター

スプレッドシートは元記事にリンクがあるので気になる人は参照されたし。
2022年1月3日のLodestone国勢調査の発表時点では万魔殿パンデモニウム辺獄編零式はまだリリースされてなかったので、これはその前の漆黒編の希望の国エデン再生編のノーマルと零式のクリア比になっている。実装からかなり立って緩和もされた状態でのデータであるのでクリア率は高くなっている。

MeteorDCに再編されたワールドに色を付けてみた。
こうしてみると特にクリア率で下位のワールドを選んでいた、ということでは無いことが分かる。
公式のワールドリグループ構成の発表からの現在までのプレイヤー一人ひとりの思惑が積み重なって今のような状況になったという結果であり、最初の段階からレイドのクリア率が低いワールドを集めようと考えていたというのは邪推に過ぎない

元の5chのスレッドを見た限りではデータ発表時期とリグループ構成の発表時期の矛盾に対するツッコミはなかったが邪推に乗っかるような展開もなくただの1レスとしてスルーされていた。
だが、まとめサイトが「メテオDCでレイド募集が少ない理由、判明する」なんてタイトルで邪推に過ぎないこのレスを中心にまとめた結果、そこでのコメントではこの邪推を前提のレスが展開されていたばかりでなく、この理由を鵜呑みにした人が他の記事でも運営批判の文脈でこの言説をコメントしていた。

間違いや思い込みは誰でもあることなので間違いそのものを悪とはしたくない。
元データに対するツッコミがあれば議論の中で修正されていけば良いことだ。データの出典についてのツッコミがあり、Lodestone国勢調査のものであるという言及まではあった。惜しむらくはあと一歩「そのデータがいつのデータでそれがリグループ実施の前なのか後なのか」までツッコんで欲しかった。

ただまとめ記事のタイトルは断定しすぎ、煽りすぎ、釣りすぎという感じがして正直印象はよくない。
普段そうしたまとめサイトについてはあまり触れないようにしているし、コメントで突っ込んだところで匿名での議論は不毛に終わることが多いので本当に何か言いたい時はこうして記事の方で言及するようにしている。アクセス数を稼ぐことを目的にしているまとめサイトに伝わることは期待していないが、FF14のプレイヤーたる読者には届くことを期待しているので。


・結局どうすれば正解だったの?
話をリグループに戻して、先の日記でも触れているがレイドのパーティ募集環境の平準化については考えていて、もしそれを目指すならまずManaのレイドクリア率上位3ワールドをMeteorに編成してMana一強の状態を崩さないとどうにもならないと書いた。それでもなおまだManaの方がレイドクリア率が高かったくらいなのでそのくらいのことをしないと状況は変わらない。

最終的に発表されたMeteorDCの構成を見て発表時の予想を振り返った日記では、わざわざレイドクリア率の低いワールドを集めるなんてことは読み取れなかったし、Manaのレイドクリア率高いワールドを移すこともなかったので、レイドクリア率の平準化という観点は今回のリグループには入れなかったと考察した。

先日の14時間生放送であったLiveQ&Aでこのことについての質問があった時に吉田Pが「高難易度コンテンツの募集がある程度偏ることは予想はしていた」としつつ何かプレイヤーに制限を加えてこれを均そうという対策は考えていない。プレイヤー文化がどういった形で落ち着くか様子をみたい、と言っていた。


逆に考えてみよう。もし上記にあるようにManaのレイドクリア率上位3位を中心にMeteorDCを再編していたらどうなっていたか。
当然Manaのレイドコミュニティからの反発は大きいだろう。それでもこれを強硬することで高難易度コンテンツのパーティ募集は各DCで均されたのか。

高難易度コンテンツを好んでプレイするプレイヤー層はすこしでも効率が良い、時間が節約できる方向に動く。レイドクリア率上位3ワールドが抜けてもなおレイド人口の多いManaか、Manaのレイドコミュニティの中心だったワールドが移転したMeteorに高難易度コンテンツのパーディ募集が一度傾き出すと結局今のような状況になってしまうのは想像に難くない。

結局これはワールドリグループの問題ではなくてデータセンタートラベルという"移動する自由"をプレイヤーが手に入れたことで起こる必然なのだ。

Manaのレイドコミュニティに痛みを与えた上で問題が解決しないなら、ワールドリグループの構成でレイドのパーティ募集環境の平準化なんて試みるべきではない。そう考えたのではないだろうか。

PLLの発言からはパーティ募集やコンテンツマッチングのクロスDC化はすぐには難しいようだ。
それが可能ならDC分割そのものをやらないで済むからね。
プレイヤーが期待している究極の形が実質的なDC統合ではあり、運営もそこを目指して頑張ってくれているようだが道のりは長い。

とは言え、現在起こっているプレイヤーからの不満の声には耳を傾けていただき、プレイヤーの自由に制限をかけるような後ろ向きな方法ではなく、FCやCWLSのチャットだけでもクロスDC化できるようにするなど、前向きな方向で改善を積み重ねていってほしいと願いたいところだ。


今回の調査報告は以上だ。
Lodestoneのアチーブメントデータから自分のキャラクターの歩みを可視化できるジョナサスレポートも暁月の最新状況に対応させたのでぜひ使ってみてほしい。

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※キャラクター年表はクリア済みメインクエストまでのネタバレが含まれるのでSNSで共有する時はご注意ください。