Merry Starlight!

10月2日にパッチ6.5がリリースされて早2月半。2023年も早くも年の瀬に。
10月21日,22日にはファンフェスのロンドン大会が行われ、年明けにはラストとなる東京大会。
番長もステージ観覧券が2日両日とも当選して東京ドームに参戦する予定。現地で逢えたらよろしく。

ということでパッチ6.5からパッチ6.51,そして現在時点までのデータでLodestone国勢調査の更新を行った。


画面イメージ

ワールド別統計とは、Lodestoneのキャラクター情報を収集・分析して、ワールド毎のプレイヤー動向をいろんな角度で掘り下げるLodestone国勢調査の集大成。前回の更新は10月8日。そこから約2か月半くらいでの変化を反映している。

今回はパッチ6.5でフリートライアルの対象範囲が紅蓮のリベレーターのレベル上限70まで開放されたことでアクティブキャラクター判定の足切り基準もレベル70より上(Lv70ジャストを含まず)に修正している。

詳細は「Lodestone国勢調査のよくある疑問」という記事にまとめてあるので参照されたし。
・アクティブキャラクターは111万、暁月キャラクターは105万

集計対象のベースとなるアクティブキャラクターの判定基準は以下の通り。
  • 最大レベルが70以上(70ジャストを含まず)  OR ジョブがフリートライアルで解放できないジョブ OR FC所属
  • 前回(10/8)の調査からHP,レベル、経験値が変動している
  • 前回の調査から、ミニオン、マウント所持数が変化している
  • 前回調査では居なかった新規キャラクター
  • マウントの所持が1体以上
  • データ取得時のジョブでジャンピングポーション使用(データ取得時のメイン武器のIL390と最大レベルが70、IL530と最大レベルが80)キャラを除外
DC別暁月キャラクター数動向

アクティブキャラクター数は前回(125万)から14万減少の約111万
新規キャラクター数は前回の11万からほぼ横ばいの約10万
前回非アクティブだったのが今回アクティブになった復帰キャラクター数は前回の26万から4万減少の22万
前回からアクティブで継続しているキャラクター数は87万から8万減少の約79万
暁月開始は105万(4万減)。暁月レベルキャップ到達は88万(2万減)。暁月クリアは81万(1万減)

アクティブキャラクターの減少はフリートライアルのレベル上限解放で足切り基準が上がっているという事情があるので減少数をそのまま評価することはできないが、前回でも足切り基準の上にある暁月開始キャラクター数でも5万落ちているので減少傾向であるとは言える。

継続キャラクター数が80万を切ったのはほぼ1年前の2022年12月31日の調査以来。そこ以外はアクティブキャラクター数の増減はあっても継続キャラクター数は85万の前後で安定していたがここのきての落ち込みは気になるところ。

年明けの東京ファンフェスでは黄金のレガシーで隠されている情報が公開され、すべての要素が詰まったフルトレーラーやプロモーションも開始されるだろう。それらがどのくらい呼び水になるか期待したい。

・ワールド別の人口動態
ワールド別の人口動態も見てみよう。
人口動態



表は増減の大きい順にソートしている。Googleのスプレッドシート版にシートを追加する形で公開しているので、気になる人はいろんな切り口で見て欲しい。

フリートライアルのレベル上限解放でアクティブキャラクター数としては減少しているので増減は全体的にマイナス。普段増減幅の大きいNAやEUのワールドで、特に新規キャラクターが作れない混雑指定ワールドが下位に固まっている。

NAのDiabolosの新規が突出して多く、今回唯一の増減プラスになっている。前回は特に多いということもなかった。何か理由があるのかもしれないが英語圏の事情に疎いのでよくわからない。

JPの優遇ワールドが比較的上位に来ている中でOCEも上位にぽつぽつ入っている。
OCEのワールドは全体がマイナスの中で元の人口規模が少ないので相対的に減少数が少なくて上位に残っているということだろう。

・高難易度レイド踏破状況
パッチ6.5は高難易度のレイドコンテンツのリリースは無かったが、定期的に発表しているデータなので毎度のことながら高難易度レイド踏破状況を見てみよう。

レイド踏破者数


Chocoboのパンデモニウム天獄編零式踏破者数がアクティブキャラクター比で20%を超えた。
ノーマル編をクリアしたキャラクターの内、零式まで踏破した割合であるS/N比で上位6ワールドが30%を超えている。

JPで自分も零式やっているというコミュニティに居る人は周りの人はほとんど持っているという印象だろう。
ただ、全体ではそこまでみんなやっているということは無く、JP以外で見れば全体の中で最難関コンテンツをクリアしている層というのは多くはないということがデータから感じられるだろう。

・ヴァリアントダンジョンの参加状況
パッチ6.25で初めて追加された4人制のコンテンツのヴァリアントダンジョン。
ダンジョン内の行動でルートが分岐し、探検記でルートに応じたロアが開放され、探索紀をすべて解放すると報酬が貰える。
また、高難易度版であるアナザーダンジョンは今まで無かった4人制の高難易度コンテンツという新たなカテゴリーが誕生した。

パッチ6.51までヴァリアントダンジョンはシラディア水道、六根山、アロアロ島と3つ追加されている。
一方、4.xや5.xで実装された禁断の地エウレカや南方ボズヤ戦線といった大人数が一つのフィールドに集まってそれぞれの冒険をしながら時折発生するイベントで協力する特殊フィールド探索は今回は実装されなかった。

ソロや少人数で参加でき、制覇報酬も比較的短期間で揃うヴァリアントダンジョン。
大人数と共闘するかつてのMMO感があり、専用レベルのレベリングも必要でじっくりやる特殊フィールド探索。
お互い対照的なコンテンツでありながら、開発リソースの関係で特殊フィールド探索の代わりに実装された形になったヴァリアントダンジョンはどうしても比較されてしまう運命。

7.0でもヴァリアントダンジョンシリーズが継続することは発表されている。一方、特殊フィールド探索のような一つのエリアで大人数で遊ぶコンテンツはチャレンジはしていくという発言はあるものの現時点では発表されていない。

特殊フィールド探索系のコンテンツが好きなプレイヤー的にはやきもきしている状態だろう。
中にはヴァリアントダンジョンを「失敗である」とサゲることで特殊フィールド探索系への方向修正を求める声を上げる人もいるが、自分が好きなコンテンツを推すのに他のコンテンツをサゲる意見は荒れるだけで推しのコンテンツをアゲることには繋がらない。

比較すること自体は悪いことではない。客観的なデータに基づく事実認識を土台とした上で異なる意見をぶつけることで建設的な議論というものはできる。

ということで、以前ボズヤでやったアチーブメントデータによるコンテンツ参加比率の比較をヴァリアントダンジョンでもやってみよう。
ヴァリアントダンジョンアチーブメント集計


上記の表はJPのデータだけど、他のリージョンのデータはgoogleスプレッドシートに公開している。

JPではアクティブキャラクターの内、アチーブメントを公開しているのが14.8%。
この14.8%を全体として、全体の中でどれだけのキャラクターが個々のアチーブメントを取得しているかがアチーブメント公開比だ。

Lodestoneでのアチーブメント公開はデフォルトで非公開なので、そこを公開設定に変更してアチーブメントを公開しているキャラクターのコンテンツ消化率は、非公開設定のないミニオンやマウント集計によるコンテンツ消化率より高めにでる傾向がある。

その比較のため、ヴァリアントダンジョンの探索紀コンプリートで取得できるアチーブメントに、報酬で貰えるマウントの所持率も併記している。

シラディハ水道で言うと、探索紀をコンプリートしたキャラクターはアチーブメント公開比では52%だが、マウント所持比では30%になっている。
仮にアチーブメントの公開設定が全てのキャラクターで公開されていた場合、アチーブメント公開比も30%になるだろう。
つまり、アチーブメント公開比の6,7割くらいが全体の数字と推測できる。
※高難易度なコンテンツをクリアするほどのプレイヤーの方がよりアチーブメントを公開設定にする傾向があるので、割り引き率は一律でないのが難しい。あくまで目安。

ヴァリアントダンジョンの参加率は直接取得できるアチーブメントが無かったので、隠しボス含めて4種類いる最終ボスの何れかの攻略アチーブメントを持ったキャラクター数を集計している。

各シリーズの参加率で見てみると、シラディハ水道は88%,六根山は60%,アロアロ島は51%となっている。シラディハ水道が一番高く、シリーズが進むごとに下がっていっているのはとりあえずヴァリアントダンジョンやってみたけど好みに合わずに次のシリーズが公開されても攻略に行かなかった層が一定数いるということだ。

特殊フィールド探索のコンテンツ、例えば禁断の地エウレカは最初のアネモス編をクリアしないと次のパゴス編は進めない連続コンテンツになっていたが、ヴァリアントダンジョンは各シリーズ独立なので、シラディハ水道をクリアしてなくてもアロアロ島には行ける。
参加条件は緩くなっても徐々には離れていってしまうということだ。

2021年7月18日の調査で行った特殊フィールド探索の南方ボズヤ戦線(セイヴ・ザ・クイーン)の調査結果と比較してみよう

南方ボズヤ戦線

南方ボズヤ戦線では、コンテンツの消化進捗の調査に用いたレジスタンスランクやマウントは全体公開設定だったので、それがそのままアクティブキャラクターに対する参加比になっている。

コンテンツの開放比(レジスタンスランク1以上のキャラクターのアクティブキャラクターに対する比率)は55.6%。
シラディハ水道攻略のアチーブメント解放比88%の7割で62%、6割が53%と同じくらいの比率。

南方ボズヤ戦線後半のザトゥルノ平原に到達しているのはアクティブキャラクターの36%。
ヴァリアントダンジョンをシリーズで考えると
第2弾の六根山攻略のアチーブメント解放比60%の7割で42%、6割で36%
第3弾のアロアロ島攻略のアチーブメント解放比51%の7割で36%、6割で31%
となる。

前述したように、南方ボズヤ戦線は前のコンテンツをクリアしている必要があるが、ヴァリアントダンジョンはどれからでも始められるので、その分後続シリーズの参加率は上がっている。

2019年6月13日の調査で行った特殊フィールド探索の禁断の地エウレカのデータを見てみよう。

エウレカ


禁断の地エウレカは、アネモス編、パゴス編、ピューロス編、ヒュダトス編の4編から構成される。
コンテンツの開放比はアクティブに対して51%。
シリーズ中の攻略進捗はちょっと計算が必要だ。アネモス編に到達しているキャラクターはコンテンツ開放比と同じ51%。アネモス編を攻略してパゴス編に到達しているキャラクターは100%からコンテンツ未開放+アネモス編でエレメンタルレベルが止まっているキャラクター)となる。

計算していくと下記のようになる。
アネモス編 51%
パゴス編 32%
ピューロス編 24%
ヒュダトス編 20%

進むにつれて先細りしていくのは専用レベルのレベリングが必須で、先に行くのに前のコンテンツをクリアが前提の特殊フィールド探索の宿命だ。

ヴァリアントダンジョンはそういう制約がない分途中から参加し易い仕組みは評価できる。

4人制の高難易度コンテンツのアナザーダンジョン零式の達成比はシラディハ水道で6.46%、六根山で3.57%、アロアロ島で4.35%となっている。

他の高難易度コンテンツを比較してみよう。
高難易度コンテンツの比較は、以前よりアチーブメントデータによる難易度比較をやってきたので今回もそのフォーマットで集計した。

アーブメントレイド集計

アチーブメントデータによるレイドの難易度比較は、レイド攻略環境が比較的安定しているJPのデータを元に、各交難易度コンテンツがリリースされてから次のメジャーパッチがリリースされるまでの期間にアチーブメントがあった(活動があった)キャラを対象キャラクターとし、その期間内でアチーブメントを達成したキャラクターをカウントしている。
これにより、実装から数年経過したコンテンツと、直近実装されたコンテンツでなるべく差がでないように評価をしている。

また、各コンテンツの実装日から最初のアチーブメントが達成されるまでの日数、同10人目の日数、20人目、30人目と順位幅を固定することで、一部のトッププレイヤーだけの成績だけでなく、ある程度広いトップ層がかけた平均的な攻略日数を評価した。

JP以外のデータはGoogleスプレッドシートの方で公開しているので必要な人は参照してほしい。

先に上げたヴァリアントダンジョンのアチーブメント集計との違いでいうと、例えば異聞シラディハ水道 零式の踏破者のアチーブメント公開比は現在アクティブなアチーブメント公開キャラクターの内、実装した2022/10/18から現在までの踏破者数の合計で6.46%だが、こちらの難易度比較では2022/10/18から2023/1/10までにアチーブメントが確認できるキャラクターの内、異聞シラディハ水道 零式を踏破したアチーブメントに限定して4.1%としている。

アナザーダンジョン同士の比較をしてみよう。
異聞シラディハ水道 零式が4.1%
異聞六根山 零式が2.8%
異聞アロアロ島 零式が5.0%
と踏破割合でいえばアロアロ島が一番難しく、攻略日数も他の2つに比べてかかっている。
一方、アロアロ島 零式は3つの中では比較的クリア率が高く、攻略日数も異聞シラディハ水道 零式と同程度・・・と言う事が出来る。

ただ、ここにも背景事情がある。
異聞シラディハ水道と異聞六根山では零式攻略の報酬は特別なマウントと称号のみでキャラクター強化に繋がるものはなかった。それだとやる気が起きないというフィードバックを受けて、異聞アロアロ島 零式では神曲トークン交換武器をレイドのパンデモニウム天獄編 零式4層報酬武器のアイテムレベル相当に引き上げるアイテムが入手できる。同じアイテムレベルでサブパラメータも同じなので違いは新曲武器が光るというグラフィックの違いのみ。

パンデモニウム天獄編零式はパッチ6.4で実装されたコンテンツで、クリアできるパーティは既に武器も取っていると思うが、まだ報酬の週制限があるのでその制限の外でアイテムレベルを強化できるコンテンツというのは実装タイミング次第では価値がある。

アナザーダンジョン初登場時の力試し的な意味で挑戦者も多かった異聞シラディハ水道 零式を超えて、今回の異聞アロアロ島の踏破者数の多さはこの報酬設計の見直しに依るところが大きいと考える。

やはり報酬が一番のやりがいになるのかな。
報酬が武器の強化だけでなく強化繊維や強化薬とも交換できるようになればレイド零式と同じレベルまで強化できるようになるが、やりすぎるとレイド零式の方からプレイヤーが減るかもしれないので難しい。防具のサブパラメータ次第ではタンクはレイドに行きたがってヒーラーはアナザーダンジョンに行きたがる、みたいな分裂を招くかもしれない。
なかなかに難しい。

もう一つの論点、特殊フィールド探索のエウレカ、ボズヤとの比較をしてみよう。
エウレカの高難易度コンテンツはバルデシオン・アーセナル。
リリースパッチ内の達成率は12.5%。コンテンツの最大突入人数は56。マップにいるプレイヤーで突入用ポータルの取り合いがある。クリア報酬にオズママウントが貰えた。
南方ボズヤ戦線の高難易度コンテンツはグンヒルドディルーブラム。
リリースパッチ内の達成率は7.5%。コンテンツの最大突入人数は48。事前にパーティを組んだ上で突入する。クリア報酬に4人乗りマウントのケルベロスが貰えた。

参加人数が多いといろいろなまぎれが発生するので単純な難易度比較はできないがアナザーダンジョン零式より達成率が高い。
攻略日数はアナザーダンジョン零式より特殊フィールド探索の高難易度コンテンツの方が日数が掛かっている。
基本的に攻略日数が少ない(=難易度が高くない)方が達成率が高くなる傾向があるが、特殊フィールド探索の方は攻略日数が掛かるのに達成率も高い。
このあたりに、やりがいやモチベーションの差が現れているのだろ思う。


まとめると、特殊フィールド探索のエルレカとボズヤ、ヴァリアントダンジョンのシラディハ水道、六根山、アロアロ島のデータを見てきたが、リリース時期が後のコンテンツの方が参加の敷居が低くなっていて、データでも参加率は上がっている。
一方、コンテンツの参加率も高難易度コンテンツの達成率も、基本的に一番はじめのものの方が高い。
最初の体験という物珍しさもあろうかと思うが、フィードバックを元により良いものになっているはずなのになかなか難しい。

唯一、異聞アロアロ島 零式だけは達成率が上がったので、やっぱり大事なのは報酬(リワード)の設定によるインセンティブなのだろうか。
通常の装備はイジりにくいが、特殊フィールド探索はそのコンテンツ内でのみ有効な報酬がいろいろあった。他のコンテンツに影響しないので、いわゆるぶっ壊れた性能のアイテムもありそうした面でも報酬に魅力があった。
ヴァリアントダンジョンはそういう面でもインセンティブの設計が難しいのだろうな。


今回の報告は以上だ。

前回はデータ収集期間がメジャーパッチ更新日とギリギリ被ってしまったのでアチーブメント集計の更新が間に合わなかったが、今回は時間的に余裕があったのでジョナサスレポートの統計データの方も更新しておいた。
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※キャラクター年表はクリア済みメインクエストまでのネタバレが含まれるのでSNSで共有する時はご注意ください。

最近、世界設定本の第3弾の発売に便乗してエオルゼア百科事典風オリジナル設定シートが作れるUncyclopedia Eorzeaを英語で宣伝したら5年前に作ったツールにも拘らず結構拡散した。

ジョナサスレポートも拡散してくれるとうれしいな。