この週末、FF14の韓国運営でファンフェスが開催され、韓国版の黄金のレガシーのリリース日が12月3日と発表された。
そのイベントの中でFF14韓国版の9年間のプレイヤー統計や実績をまとめた「DATAMAP」が発表された。
FF14は日本語、英語、フランス語、ドイツ語版はグローバル運営になっていているが、中国語版と韓国版はそれぞれ現地の企業と組んで別運営になっている。
Lodestone国勢調査ではグローバル版のプレイヤーサイトのThe Lodestoneのデータを集計しているのでグローバル版のプレイヤー動向は追っているが、中国版と韓国版のプレイヤー動向については何も分からない。
そんな中、2021年8月に中国版のPLLで高難易度コンテンツのグルンヒルドデュルーブラムの踏破者数の統計が発表され、それをヒントに中国版のアクティブキャラクター数推定をしたことがある。
その時の結論としては以下のような内容だった。
中国リージョンのアクティブキャラクター数は40万~50万くらい。JP全体より多く、グローバルで最大のNAと同じか多いかもしれない・・・といった水準だろうか。
今回、韓国での統計もヒントとなる数字が出ていたのでそこから韓国版FF14のアクティブキャラクター数を推定したい。
ヒントとなる統計データ
DATAMAPの発表の中で種族やジョブの割合などの情報があった割合だとアクティブキャラクター数の推定は難しい。
そんな中、実数で出ていたデータがある。
- 青魔道士をカンストしたキャラクター数:15536
- バトルジョブをカンストしたキャラクター数:20201
- ギャザクラをカンストしたキャラクター数:32,609
- 全ジョブ・クラスをカンストしたキャラクター数:16701
の4つだ。




Lodestone国勢調査との比較
この数字をLodestone国勢調査のグローバル版と比較して、アクティブキャラクター数との比率から韓国版の数字を割り戻せば、韓国版のアクティブキャラクター数を推定できる。
ということでグローバル版の数字と比較してみよう。
韓国版の数字が8月31日時点のデータとのこと。韓国版の黄金のレガシーのリリース日が12/3だから94日前になる。
比較するグローバル版も黄金のレガシーリリース直前の6/12の調査よりも前の3/31のデータと比較した。これも黄金のレガシーの正式サービスリリース日の7/2の93日前なので比較としてちょうどいいだろう。
比較してまず気が付くのは韓国版は青魔道士の人気が無いということ。
JPとOCEだと全バトルジョブカンストしているキャラクター数よりも青魔道士をカンストしているキャラクター数の方が多い。NAやEUはバトルジョブカンストキャラクターの方が多いけどそこまで大きな差がないが、韓国版はバトルジョブカンストキャラクターの3/4ほどしかない。
ギャザクラ人気では、KORはバトルジョブカンストに対して1.6倍くらいでJPの1.9倍よりNAの1.5倍に近い。
KORのプレイスタイルは同じアジアの日本に近いのかな、と思ったがそうでもないらしい。
KORのプレイスタイルは同じアジアの日本に近いのかな、と思ったがそうでもないらしい。
韓国のMMORPGでは同国産の有力タイトルが多く、FF14は外国産タイトルの一つに過ぎない。そこが日本でのFF14の立ち位置の違いだ。
とうことでグローバル版全体の数字から各項目のアクティブキャラクター数に対する比率を出し、それを韓国版の数字に当てはめて韓国版のアクティブキャラクター数を推定した。
韓国の青魔道士のカンスト数の傾向が他の地域と大きく違ったので青魔道士カンストからの推定は無視しよう。
他のバトルジョブ、ギャザクラ、全ジョブ・クラスのカンスト数から推定した韓国版のアクティブキャラクター数は11万から11万5千くらい。
Lodestone国勢調査のデータは集計対象期間にキャラクターデータに変化があったキャラクターを対象にしている。つまり暁月リリース後割とすぐに全ジョブ、クラスをカンストしてそのあと休止したキャラクターはカウントされていない。
比較して韓国ファンフェスのDATAMAPのキャラクター数は8/31時点の全キャラクターが対象と思われる。
つまり、カンストして休止中のキャラクターも含まれている。
その分KORの数字は大き目に出ていることを考えれば、実際には7掛けから8掛け(0.7倍から0.8倍)くらいの8万から9万くらいが妥当な線かな。
韓国版のFF14について
韓国版FF14の運営会社はActoz Soft。中国版FF14を運営しているShengqu Games(旧 Shanda Games)の子会社。
資料によってはEYEDENTITY MOBILEの時もあるが、FF14の運営とモバイル事業を分割してActoz Gamesを設立、その後Actoz GamesがEYEDENTITY MOBILEに社名変更。ただ現在公式サイトも見つからず、韓国版FF14の公式サイトでの運営会社はActoz Softになっている。事業再編でもしたのだろうと思うけど詳細は不明。ご存じの方がおられたら教えてほしい。
韓国版の現在のサーバー構成は1論理DCでワールドは5つ[カーバンクル/チョコボ/モーグリ/トンベリ/フェンリル] 。
韓国版FF14のサービスは最初は2論理DC10ワールドで2015/8/14にサービス開始した。
だが人気はいまひとつでプレイヤー数の減少によりサービス開始から1年後の2016/5/24に論理DCとワールドを統合(第1次ワールド統合)で6ワールドになる。
その後も人口減少が続き2017年1月31日に3ワールドに統合(第2次ワールド統合)した。2回目の統合の時はハウジングが実装された後で、吸収される人口の少ないワールドのプレイヤーはハウスを失うことになるなど反発も大きかった模様。
その後人気は徐々に回復し、紅蓮のリベレータがリリースされた2018/12/17にトンベリワールドを追加。2021年7月には過去最高同時接続数を記録。ユーザー数も落ち込んでいた時期の6倍まで回復。
そして漆黒のヴィランズの好調でパッチ5.5の2021/9/7にフェンリルワールドが追加され現在の5ワールドになった。
そう考えるとリリース当初の最初の2DC10ワールドがどれだけ強気だったのか。最初からアクセルを吹かして勝負しないといけない事情があったのかと思うとMMORPGの運営は難しいんだなとつくづく思う。
現在グローバル版のリリースが6か月ほど先行しているが、ゆくゆくはグローバル版との中国版、韓国版も同時リリースができるように調整中とのこと。
中国版の黄金のレガシーは先日2024/9/27にリリースされた。
日本でも問題になっているグラフィックアップデートの影響による自キャラの印象変化の問題の報告が中国からも上がっているが、遠からず韓国からも同じような声は上がるだろう。
逆に言えば、韓国版とグローバル版の両方がプレイできるプレイヤーにとってはライブ中のサービスでキャラグラフィックの比較ができるのはあと3か月。
韓国版とグローバル版の両方がプレイできる知り合いがいる人は比較用の素材収集の依頼はお早めに。